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「だし」の自販機、各地でじわり増加 外国人向けに注意書きも

「だし」の自販機、各地でじわり増加 外国人向けに注意書きも

「だし道楽」の自販機

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 バナナ、焼き鳥、サッカーボール、クレープ、カットリンゴ、ちくわなど自販機で販売される商品が拡大する中、日本食の原点である「だし」専用自販機が各地でじわり増えている。

自販機で販売する商品(左=「だし道楽プレミアム」、右=「だし道楽」)

 販売するのは、しょうゆメーカーの二反田醤油(広島県江田島市)。同社は、しょうゆの拡販を目的に広島県呉市内でうどん店を営み、しょうゆやだしのおいしさをアピールしてきた。2007年、「だし道楽」のブランドで自販機での販売を開始。うま味が評価され万能調味料として利用するケースも多くなった。現在、東京・埼玉・神奈川・名古屋・大阪・京都・兵庫・岡山・福岡などに38台を設置している。

 自販機で提供する商品は、「焼きあご、宗田節いり だし道楽プレミアム」(500ミリリットル、750円)と「焼きあごいり だし道楽」(同、700円)の2種類。共に焼きあごが丸々1匹と昆布が入っており、プレミアムには、かつお節よりうま味が強く、香りが良いためプロの料理人に親しまれているという、ソウダガツオから作られる宗田節の一片が入っている。

 2品を購入して、温かいうどんのつゆ、ぶっかけうどんのつゆ、おろしうどんのつゆ、そうめんのつゆ、日本そばのつゆなどに使って味わったところ、共にうま味が感じられる結果になった。

 自販機での販売では、「三井のリパーク」を運営する三井不動産リアルティと連携し、駐車場利用者もターゲットにしている。だしになじみのない外国人旅行者に向けては、飲料水と間違われることを防ぐため英語で「だし」であることを告知している。

 同社の二反田圭児さんは「当社が運営する『うどん屋』の店頭で希望する方にお分けすることから始まった。『おいしい』と近所の方が買い求めてくれた。現在もリピーターの方が多く、ありがたい。今後も自販機の設置を増やしていきたい」と話す。

 新橋で購入した男性は「自販機で販売していることに驚き、焼きあごが丸ごと入っていることで2度も驚いたと話す。東京都目黒区内で購入した主婦は「だしというより調味料。いろいろ使えて料理上手になる」と笑顔を見せていた。

 価格は、「焼きあご、宗田節いり だし道楽プレミアム」(500ミリリットル)=750円、「焼きあごいり だし道楽」(同)=700円。