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描いた人数6千人超 話題のユニットuwabamiに絵を描くコツを教わった

描いた人数6千人超 話題のユニットuwabamiに絵を描くコツを教わった

アートユニットuwabamiの2人。ムトウアキヒトさん(左)と、はらだかおるさん(右)

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 「絵の中に入ってみませんか?」をうたい文句に、その場で出会った人々をキャンバスに描いているコンビがいる。名前は「uwabami(ウワバミ)」。2010年より活動を行っており、描いた人数は既に6000人を超えている(2015年8月現在)。今や各地から引っ張りだこの2人に、絵に懸ける思いや、絵が苦手な人に向けて描く時のコツを聞いた。

キャラストレーションで描いたイラストの一部

●2人が発案した「キャラストレーション」

 uwabamiは2010年にムトウアキヒトさん(仙台市出身)、はらだかおるさん(山口県周南市出身)の2人でアートユニットとして結成。共に武蔵野美術大学デザイン情報学科出身。ムトウさんはデザイン情報学科卒業。はらださんは視覚伝達デザイン学科卒業。三鷹インディーズアニメフェスタ審査員特別賞、WIREDクリエーティブハックアワードムービー賞など数々の受賞歴を持つ。ユニット名の「uwabami」はサン=テグジュペリの小説「星の王子様」に登場する、何でも丸のみして吸収してしまう蛇「ウワバミ」に由来する。ウワバミは子どもの想像力で描いた絵の話で「子どものような想像力で大人の想像を超えることをしたい。自分より大きなものにも挑んでいこう」という思いから名付けた。

 制作風景を見ている人のリクエストに応えながら、その場でその人を画面に登場させ、たくさんの登場人物のストーリーをつなげて一枚絵にする「キャラストレーション」を行っている。これはuwabamiが生みだした造語だ。とある商店街のマルシェを描くことになり、偶然通りかかった通行人に話しかけて、その人の姿をキャンバスに描いていったのが最初だった。始めたばかりの頃は何かと大変だったようで…。

 ムトウさん「室内で描くのと外で描くのは環境が全く違い、お客さんの目の前で相手のことを描くのは緊張しちゃうんです。それに『似てない』って思われたらどうしようと思って、心の中では震えてました」

 はらださん「でも、やってみたらいろいろな人に喜んでもらえて、とにかく楽しかったです!やってみて本当に良かったです!」

 以降、いろいろなところに出没しては、偶然出会った人を絵に描いていくようになった。2人の活躍ぶりは口コミやSNSなどを通じて広まり、今や各地の百貨店やショッピングモール、お祭りの会場など活躍の場が広まっている。先日行われた「24時間テレビ」の宮城会場でも2日間にわたって、たくさんの人の姿をキャンバスに描いた。

 今まで描いてきた中で一番大きな絵について、「2011年に吉祥寺のアトレのリニューアルオープン企画としてエントランスに設置した大型のキャンバスに描いた絵」だったとムトウさん。「この時は2日間にわたってお客さんを描きました。イベントの事前には全店舗の店員さん(約220人)の絵も描いて、リーフレットに使っていただいたり、店内の至る所に展示していただいたりしました」

●絵を描くコツ&描きやすい顔について

 uwabamiの2人の話を聞いているうちに絵を描きたくてウズウズしてきたが、そうは言っても絵を描くのは難しい。そこで、絵に自信がない人のためにヒントを教えてもらった。

 ムトウさん「顔の輪郭の長さと腕の長さはほぼ同じなんです。そのことを頭に入れて顔を描くと、上半身の大きさの見当がつくようになります」

 顔のパーツは、目や鼻から描くそうだ。人によって顔は千差万別だが、描きやすい顔とそうではない顔はあるのだろうか。

 ムトウさん「やっぱり、目鼻立ちがハッキリしている方が描きやすい。あと、男性の場合は髭があると描きやすいです(笑)。女性の場合は、前髪がおでこにかかっているかどうかで難易度が変わってきます。ポニーテールやオールバックの場合は苦戦することもあります。逆に帽子をかぶっている人は描きやすいですね」

●味を出すにはどうしたらいい?

 イラストを描いている人の中には「どうやったら自分の絵に特徴が出せるのか分からない」と悩んでいる人も多い。せっかくなので2人に聞いてみた。

 ムトウさん「絵の特徴で他の人と差別化を目指すのではなくて、例えば『速描きができる』といったウリのようなものを考えた方がいいんじゃないかと思います」

 はらださん「後は、好きなことを突き詰めた方がいいですね。やっぱり、自分が好きなじゃないと続かないと思うんです。好きなものを突き詰めていくと、誰かのまねではなくなる瞬間が出てきます。それを武器としたうえで、ライブペインティングとして見せるなど、最大限に生かせる方法が見つかってくると思います。まずは何が好きなのかをハッキリさせることをお勧めします。そこから道が開けるかもしれません」

●テレビCMにも進出

 貴重なヒントを教えてくれたuwabamiの活動は多岐にわたり、2014年には熱海市内名所巡り「湯~遊~バス」のバスラッピングのイラストも担当した。車体に熱海の観光名所やさまざまな人々が描かれていて眺めているだけで楽しくなる。アニメーションの制作にも意欲的でtvk(テレビ神奈川)で放映されているタイヤ&ホイールショップのCMでもアニメ動画が使われている。ネットでは、一発描きの様子の動画も公開している。

「絵を描いていく過程をお見せできたらと思って、動画に上げていくことにしました」(はらださん)

 まるで、そば屋のショーウインドーでそば打ちの様子を見ているような感覚で、作品が描かれていく様子が見られる点が非常に楽しい。「今後、やりたいことがたくさんあります」という2人。描いているところを生で配信したり、デパートのディスプレーに挑戦したりとやりたいことは尽きない。「uwabamiの目標は遊園地のような楽しい場所を作ること。モットーは『直感で面白そう!と思ったら、まずやってみる』です。常に新しい事に挑戦し続けています。皆さん一緒に面白いことしましょう」

 街で楽しそうに絵を描いているコンビがいたらuwabamiかもしれません。その時はぜひ、声を掛けてみてください。

(取材・文/やきそばかおる)