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「火星人」という名の植物が伊豆シャボテン公園で栽培されている

「火星人」という名の植物が伊豆シャボテン公園で栽培されている

これが「火星人」。塊根は食べられる

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 「火星人」「亜阿相界(アアソウカイ)」といった、キラキラネームのような和名が付けられた植物がある。果たしてどのような植物なのか、伊豆シャボテン公園植物エンターテイメント係の藤原里菜さんに話を伺った。

「おりしゃぼ」と「ひこしゃぼ」には恋愛成就を願う黄色の短冊が続々と

●火星人

 その名の通り「カセイジン」と読む。キョウチクトウ科(旧ガガイモ科)の塊根植物で、知る人ぞ知る品種だ。枝を触手のように他の植物に絡みつけながら大きくなる植物である。

「種名のelubisは食べられるという意味で、塊根が食べられます」(藤原さん)

見た目はアスファルトの割れ目から生えた「ど根性大根」のようにも見える。

●「亜阿相界(アアソウカイ)」

 マダガスカル南部原産の、キョウチクトウ科の植物の一種。「亜」には「亜細亜」、「阿」には「阿弗利加」という意味が込められている。原産地であるマダガスカルがアジアとアフリカの境界に位置し、2つの界を相分けるという意味で「亜阿相界」と名付けられた。

「こちらも名前からして大人気です。冬は葉を落としてしまうので、その時期はトゲトゲした棒のようになっています。現地では8メートルくらいの高さになるものもあります」

●「入鹿(イルカ)」

 地に横たわるように成長していくサボテンで、メキシコとカリフォルニアで自生。見た目が変わっていて、地面を這(は)うように成長する。先の部分が成長すると、後ろのほうは枯れてなくなってしまう。まるで這うように前進しているように見えるため、現地では「地を這う悪魔」と呼ばれている。

 和名の由来は「入鹿という名が付けられたのは、蘇我入鹿の首が切られた後も床を這いまわったという伝説からともいわれています」とのこと。子どもに聞かれたら親は答えるのをちゅうちょしてしまいそうだ。

 前述のように入鹿はサボテンの仲間だ。もうすぐ七夕だが、サボテンの花言葉は「枯れない愛」。伊豆シャボテン公園では「サボテンの赤い糸 ~愛の天の川バージョン~」と題し、「織り姫」と「ひこ星」に見立てた2つのサボテン「おりしゃぼ」と「ひこしゃぼ」を展示している(7月7日まで)。2つのサボテンの間を赤い糸でつなぎ、「縁結び」を象徴するリボン(短冊)を来園客に結んでもらい、愛の天の川をつくろうというもの。こちらは恒例の企画となっているので、行った際には記念写真を。

 ちなみに、サボテンは枯れにくいというイメージがあるが、家庭で栽培する場合は水を一切与えないと枯れてしまうし、水を与えすぎても蒸れたことが原因で枯らせてしまうことがあるため、注意が必要だ。

(取材・文/やきそばかおる)